南関東地区格付ポイント制クラス分け導入(全面導入)

南関東地区クラス分け

2023年10月24日、南関東4競馬場公式ウェブサイトより「南関東4競馬場における格付制度(格付ポイント制)全馬適用に関わるお知らせ」がリリースされ、2023年4月より2歳馬に先行導入されていた格付ポイント制を2024年1月から全馬に導入することが発表されました。

なお、格付ポイント制の全面導入は当初から2024年からとなっており、当初の発表で3歳以上のポイント表等は2023年10月頃に発表するとされていたため、今回の発表は当初の計画に沿ったものとなっています。

リリースページ

(本項引用出典は全てこのページより)

ポイント

  • 2024年1月から南関東4競馬場のクラス分け・レース編成を全て「獲得賞金に基づく番組賞金」から「着順に応じたポイント」に変更する
  • 既に南関東4競馬場に所属し、番組賞金で格付けされていた馬は2023年12月31日時点の番組賞金を番組ポイントに換算し、2024年以降は保有する番組ポイントで格付けする
  • 転入馬は転入時点の本賞金総額を基準にした上で、番組ポイントへ換算して格付する
  • 2024年から南関東の競走と地方競馬主催のダートグレード競走での入着は、南関東4競馬場の格付ポイント表のポイントに応じてポイントを加算する。それ以外の競走での入着は収得本賞金を番組ポイントに換算して加算する。

番組賞金から番組ポイントへの移行

2023年末まで南関東に在籍し出走申込みを行ったことのある馬は番組賞金を持っているため、これを番組ポイントに置き換えます。換算方法は以下の通りです。

番組ポイントの換算式

  • 2023年に3歳以上の馬
     (2023年12月31日時点の番組賞金)÷1万=(番組ポイントの開始値)
  • 2023年に2歳の馬(格付ポイント制導入済)
     番組ポイントをそのまま保持

※小数点以下は保有扱いとするが、公表するポイントは小数点以下切り捨てで表記する

例1:番組賞金「985万円」→番組ポイント「985ポイント」
例2:番組賞金「432万7千円」→公表上は番組ポイント「432ポイント」(編成上は432.7ポイント)

転入馬の番組ポイント開始値

格付けポイント制開始後に南関東へ転入する馬は、初戦格付け時に、以下のルールで番組ポイントが算定されます。

基本的には従来の番組賞金での格付けと同じく、「JRA」と「地方競馬」に分け、それぞれの計算式で総獲得本賞金を計算・換算した後に1万で割る形となりますが、新ルールでは、地方競馬のダートグレード競走の成績だけは開催場を問わず格付ポイント表のポイントに置き換えとなります。

なお、南関東への在籍や遠征歴のある馬の場合、最新の転入より前の過去の南関東での成績(ダートグレード競走を除く)は格付ポイント表ではなく、「地方競馬の競走」として他の地方競馬での獲得本賞金の中に含む形となります(番組賞金格付け時代は2・3歳馬限定で1着賞金が一定額以上の競走は割引換算が行われていましたが、新ルールにこの規定はありません)。

区分 計算式
JRAの競走

総収得賞金が
500万円以下の場合

総収得賞金÷1万
総収得賞金が
500万円超の場合
{500万+(総収得賞金-500万)×0.6}
を1万で割った値
総収得賞金
500万円~600万円未満で
7~12月に転入の4歳馬
600ポイント
地方競馬主催のダートグレード競走 格付ポイント表のポイント
地方競馬の競走
(ダートグレードを除く)
総収得賞金÷1万

(注)JRAの競走の「総収得賞金」はJRAの格付けで用いられているクラス分け用の賞金ではなく、実際に獲得した本賞金の総額を指しています(リリースに準じた表記とした)

なお、転入条件もそれまでの獲得賞金を換算して、転入の基準に合うかどうかというかが本則となっていましたが、これに関してのリリースはありません。

ポイントの加算

2024年以降の南関東在籍馬は番組賞金での格付けと同様に、5着以内に入るとポイントが加算されます。
競走の種類によって加算方法が異なっていますが、格付けポイント表を使わない種類の競走は、従来通りの計算方法で出した値を1万で割ってポイント換算している形となります。
(格付ポイント表は本記事序盤の公式サイトリリースページを参照してください)

競走種類加算方法
南関東4競馬場の競走格付ポイント表のポイントを加算
地方競馬主催の
ダートグレード競走
格付ポイント表のポイントを加算
南関東4競馬場以外の
地方競馬の競走
(ダートグレードを除く)
獲得本賞金を1万で割った値を
ポイントとして加算
JRAの競走獲得本賞金に60%を乗じて
得た値(千円未満切り捨て)を
1万で割った値をポイントとして
加算
海外の競走獲得本賞金を1万で割った値を
ポイントとして加算

※小数点以下は保有扱いとするが、公表するポイントは小数点以下切り捨てで表記する

(注)同着となった場合は、同着となった馬の頭数に相当する着順までの総ポイント数を同着頭数に等分(同着時の賞金配分と同じ)

格付けルールの変化

今回のポイント制への移行に合わせて、古馬のクラス分けの指標となる「格付基準表」も万円単位の番組賞金からポイントによる区分けに変更されており、基準の数値も一部変更されています。

このほかの格付けに関するルールはこれまでと変更はありません。

各馬のポイントを知るには…?

2023年度の2歳馬のポイント先行導入後も、インターネット上で行われる格付ポイントの公開は大井競馬の開催前に行われる転入初戦馬のリリースのみのため、記事掲載時点でポイントを即座に確認できるのは競馬専門紙のみとなっています。

個人でポイントを計算する場合、従来の番組賞金制の場合は、地方競馬情報サイト等の成績表を使えば番組賞金の計算が可能でしたが、ポイント制では、競走毎に格付ポイント表と成績を照らし合わせながら積算する必要があります。

また、2023年末に南関東に在籍している馬は、まず2022年までの番組賞金を算出してからポイントに換算し直した上で、2024年以降のポイントを加算しなければなりません。この場合は、2023年までのルールも見直さなければならないことに注意が必要です。

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